無線LANセキュリティ規格の変遷と現状
- wTokyoWireless
- 5月3日
- 読了時間: 2分
無線LANのセキュリティには、時代とともにいくつかの規格が登場してきました。それぞれの特徴とリスクを正しく理解することが重要です。
1. WEP(Wired Equivalent Privacy):現在は非常に危険
1999年に登場した最も古い規格です。
仕組みと欠陥: 接続時に「初期化ベクトル(IV)」というデータを使用しますが、このIVが暗号化されずに(クリアテキストで)送信されるという致命的な弱点があります。
リスク: 通信を傍受してIVを収集されると、現代のコンピュータでは短時間で簡単にパスワードを解読されてしまいます。
対策: WEPしか利用できない古い機器は、セキュリティだけでなく通信速度の面でもアップグレードを強く推奨します。
2. WPA(Wi-Fi Protected Access):一時的な解決策
WEPの脆弱性に対応するため、2003年に策定されました。
特徴: TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)という仕組みを採用し、WEPよりも強力なメッセージ整合性チェック(通称:Michael)を導入しました。
現状: WEPよりは改善されましたが、依然としてセキュリティ上の懸念が残るため、現在では次の「WPA2」への移行が一般的です。
3. WPA2:現在の標準的な選択肢
2004年に導入された規格で、**米国政府も推奨する強力な暗号化方式「AES」**に基づいています。
推奨: 802.11gのみに対応した非常に古いハードウェアを除き、現在の無線ネットワークで最も信頼できる選択肢です。
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意外な盲点:WPS(Wi-Fi Protected Setup)の脆弱性
ボタン一つやPINコードの入力で簡単にデバイスを接続できる「WPS」機能ですが、実は重大なセキュリティホールとなり得ます。
脆弱性の理由: WPSで使用される8桁のPINコードは、チェック時に「前半4桁」と「後半3桁(最後はチェックサム)」に分けて検証される仕組みになっています。
リスク: 本来は1,000万通りの組み合わせがありますが、この仕組みのせいで最大11,000回試行するだけで解読可能になってしまいます。コンピュータを使えば、わずか数時間で突破される恐れがあります。
対策: セキュリティを重視する場合、WPS機能は直ちに無効化(OFF)すべきです。
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まとめ:安全な無線LAN構築のためのアドバイス
ネットワークを構築・管理する際は、以下の構成を強く推奨します。
暗号化規格は「WPA2」を使用する。
便利機能である「WPS」は必ず無効(OFF)にする。
WEPしか使えない古い機器は使用を中止し、最新の機器へ更新する。
「一度設定すれば安心」と思われがちなWi-Fiですが、正しい規格の選択と設定変更が、組織や個人の大切なデータを守る第一歩となります。
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